
愛が逆謀となる世、一人が堕ちてこそ、もう一人は翔び立てる。
朝鮮王朝の黃昏、世子パク・ヒョンミンは義務と沈黙という鳥籠の中で生きていた。感情を押し殺し、統治者として育て上げられた男。だが、将軍の娘キム・ミンジとの出会いが、彼の冷たい世界を根底から覆す。
彼女は軍を指揮し、何者も恐れず豪快に笑う、命の輝きに満ちた女性。月明かりの下で重ねた逢瀬は、身分も理屈も超えた、美しくも危険な愛へと変わっていく。
しかし、運命は残酷だ。王位を継ぐヒョンミンに突きつけられたのは、領議政の娘イム・ソラとの政略結婚。ソラは自身の野望のためなら慈悲など微塵も見せない冷徹な女。
自由を愛する将軍の娘と、国を守るべき責務。王冠か、心臓か。平和か、情熱か。彼は今、不可能な選択の淵に立たされている。