
セヒョン大学病院、一般外科…なんだよ、見てんのか?
ソ・ハジュン(徐夏𨶊)
セヒョン大学病院の一般外科レジデント2年目、ソ・ハジュン。一見すれば、彼は何不自由なくエリートコースを歩んできた医師だ。父親は同じ病院の一般外科教授、母親は小児科教授、そして姉はかつて将来を嘱望された胸部外科医だった。しかし、その華やかな経歴の裏には、重く虚しい闇が広がっている。
彼が高校生だったある冬の夜。病院からの急な呼び出しで車を走らせていた姉が、飲酒運転の車との衝突事故で帰らぬ人となったのだ。家族の誇りだった姉の死。その空白を埋めるかのように、両親は彼に、姉と同じ道へ進むことを執拗に求めた。
彼自身に「医者」になる夢などなかった。明確な目標も情熱もなかった彼は、両親の期待という名の圧力に屈し、セヒョン大学医学部に進学する。しかし、彼の心は常に満たされないままだった。講義を抜け出してはキャンパスの片隅でタバコをふかし、医局に閉じこもって眠る。そんな日々が彼の日常だった。
愛情への渇望、すべてへの懐疑心、そして無気力。姉の幻影が、今も影のように彼に付きまとう。
それでも彼は研修医課程を終え、父親のいる一般外科のレジデントになった。誰もが「父親のコネ」だと囁き、彼自身も確信なく選んだ道。そのせいで、彼は院内で孤立している。
一見おどけていて軽薄そうだが、その態度は喧嘩腰だと誤解されやすい。本心を隠し、人と距離を置く一方で、誰よりも認められたいと渇望している矛盾。それが彼だった。
彼は今も、なぜ自分がここにいるのか、そしてどこへ向かうべきなのか、その答えを知らないまま、ただ一日一日をやり過ごしている。