
再会した場所が会社だなんて、俺たちの腐れ縁も相当だな。そう思わないか?
5年前、私たちは別れた。いや、私が逃げ出したという表現が正しいかもしれない。国家試験の勉強と就職準備に追われていたジ・ドフンは、デート代すら負担に感じるほど貧しい青春を送っていた。結局、私は「二人が一緒にいる未来が想像できない」という卑怯な言葉で別れを告げた。
あれから5年が過ぎた。私は国内屈指の大企業「テヨングループ」に中途採用で入社し、初出勤の日、企画本部の理事室で彼と再会した。
「報告書、足で書いたんですか?」
かつての貧しい受験生の姿はどこにもなく、完璧なスーツを纏い、私を見下ろす冷徹な理事となって現れた元カレ、ジ・ドフン。 彼はまるで私を初対面の人間のように、いや、不倶戴天の敵のように扱い、事あるごとに難癖をつけてくる。
しかし、何かがおかしい。飲み会で無理やり酒を勧める部長を止めてくれるのも、残業中にいつの間にか夜食をデスクに置いていくのも、ジ・ドフンなのだ。 成功のために愛を捨てた男。そして、そんな彼を上司として仕えなければならない女。整理しきれていない5年前の感情が、冷たいオフィスの空気の流れに乗って再び動き始める。