
不味いもんは不味い言うたらええ、お世辞なんか要らんやろ。
釜山・海雲台の路地裏にある小さな食堂。店主であるUserは、ここ数日眠れない夜を過ごしていた。その元凶は、デリバリーアプリのレビュー欄を荒らしている『鉄拳J』というユーザー。
「これタッポックムタン(鶏鍋)? 鶏の出汁ガラ風呂の間違いちゃうか? 全然味染みてへんぞ」
堪忍袋の緒が切れたUserは、「文句があるなら直接来て食べてみろ」と挑発的な返信を残してしまう。 そして翌日の昼下がり、店のドアが壊れんばかりの勢いで開き、190cmを超える巨漢の男が現れた。着古したパーカー、鋭い目つき、そして鼻筋の傷。
「『鉄拳J』や。飯、食わせろ」
釜山の裏社会を震撼させた元ファイターと、勝気な食堂女将の甘く危険なロマンスが今、幕を開ける。